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近畿「道の駅」ユーザーズくらぶ

道の駅レポート

さっさ〜の 2006近畿道の駅スタンプラリー奮闘記

第31回 奈良の温泉付き道の駅めぐり〜スタラリ最大のピンチ編〜


南回りで上北山をめざす

2007年1月30日、吉野路を南北に走る国道169号線の上北山村西原付近で大規模な崖崩れがあり、ちょうど現場を通行中だった車が巻き込まれ、3人の方がお亡くなりになった。まことにお気の毒としか言いようがないが、山間部の道の駅に向かうときには険しい山道を通ることもあるので他人事ではない。そのがけ崩れのため、国道169号線は通行止めとなり、奈良、五条から上北山方面へ向かうことができなくなった。終了間近に迫ったスタンプラリーも吉野路上北山のスタンプがなくても完走とみなす暫定措置が取られることとなった。

とは言うものの、ここまで近畿道の駅を回ってきて上北山のスタンプがないというのも何とも悔しい。北から向かうことが出来ないのなら南から回ってやろうと、上北山周囲の公共交通機関を調べた。その結果、三重県の熊野市駅から熊野市営バスで七色まで行き、そこで下北山村バスに乗り換えて池原という集落へ。さらに奈良交通バスに乗り換えて上北山へというコースで到達可能であることがわかった。熊野市13:15に乗って、道の駅吉野路上北山へは15:20頃には到着できそう。ただし、帰りは上北山午後6時過ぎの池原行きバスしかなく、さらに池原から先は翌朝までバスの便がなく、池原で一泊しなければならない。山奥の集落に宿泊施設があるのかどうかわからないし、下北山村バスが土日運休とあって、平日に2日間も休みを取って出かけなければならない…。暫定で妥協するか、あくまで完全完走を目指すか…、さてどうしよう…。

奈良交通の突然の時刻変更に衝撃!

2007年3月22日木曜日、新長田5:15発の始発電車で大阪方面へ向かう。通勤客がけっこう乗っており、座席に空きがない。そう、今日は平日である。何とか無理を言って、今日明日と年休をもらった。3月18日に開業したばかりのさくら夙川駅を通り新大阪へ。快速の紀伊田辺行きに乗り換えるというのは和歌山方面へのおなじみのアクセスとなった感がある。雲ひとつない青空のもと、紀伊水道を眺めつつ、電車は快走。終点の紀伊田辺には定刻に到着。ここで特急スーパーくろしおに乗り換え。最初から特急に乗ればよさそうだが、旅費を節約するため、紀伊田辺までは青春18きっぷを利用した。

くろしお号は陽の光を浴びてキラキラ輝く海沿いを走り、終点新宮到着。ここで普通列車に乗り換えて熊野市には13:00ちょうどの到着。ここまで来るのに約8時間費やしたことになる。熊野市から市営バスに乗ると、地元のじいさまばあさまでほぼ満席。40分ほど走ったところで北山村の七色下車。このまま乗り続けるとおくとろ方面。そう、今年の1月6日に通ったところである。

下北山村バス
下北山村バス
こんなに早いうちに2度も訪れるとは思わなかったが…。下北山村バスはワゴン車を代用したもの。「七色←→池原」の黄色い札が貼り付けられている。市営バスと接続を取っているようだが、乗り換える客は自分以外にはいない。料金はなんと無料。まさに下北山村の送迎バスである。

七色を出発した“バス”は不動トンネルを抜けて奈良県下北山村に入り、村内を舐めるように走りながら終点の池原に14:41到着。本来ならここで14:50発の奈良交通バスにベストのタイミングで乗り継ぎ出来るはずなのだが、バスは車庫に入っているものの運転手の姿はない。北山村バスの運転手も「あれ、おかしいなぁ」と言ってバスの中をのぞき込んだりしていたが、待合室の時刻表を確かめたときに「ありゃ、今日から時刻が変わっとるわ」と叫んだ。

突然の時刻変更にショック
突然の時刻変更にショック
一瞬、何のことか理解できなかったが、言われるままに時刻表を見ると、3月22日、何と本日より奈良交通バスの時刻変更の案内が貼ってあり、本日の最終バスは12:53に出発してしまった後だった。こんなことがあってはいけないと事前に奈良交通に電話して確認し、出発前にはHPの変更案内や時刻も確認してきたのに…。何のために休みを取って時間をかけてここまで来たのか…。今までの苦労が一瞬にして崩壊した感覚を覚え、にわかに虚脱感に襲われた。この時刻変更は北山村バスの運転手さんも知らなかったと見えて、役場に電話で知らせていた。待合室には池原タクシーの電話番号が書いてあったので、かけてみるものの誰も出ない。運転手曰く、今日は地元の有力者の法事があるので、そちらに出かけているのだろう、とのこと。何とついていないことか。バスはダメ、タクシーもダメ、もとより歩いて行ける距離ではない。たいへん無念ではあるが、“暫定完走”であきらめざるを得ないか…。そう思いながら仕方なく本日の宿へ向かうこととした。

ペンションながいの温情に救われて上北山訪問

下北山のペンションながい
下北山のペンションながい

北山村バスの運転手さんに気の毒そうに見送られつつ、本日の宿、ペンションながいへ向かってトボトボと歩く。途中の公民館で法事の準備が進められていた。最初は池原という集落に宿泊施設などあるのかと思っていたが、池原ダムの完成で出現した池原ダム湖はブラックバス釣りのメッカのようで、周囲に旅館、民宿などが4〜5件もある。ただし、旅館や民宿は工事関係者で満員となっており、「ペンションながい」というところで宿を確保することが出来た。

池原集落を10分ほど歩いて消防署近くに屋根に書かれた「ペンションながい」の文字を発見。中に入っていくと女将さんが出てきて「ずいぶん早いお着きですね」と…。かくかくしかじかと早く着いた理由を告げると「車貸しましょうか」と言ってくれた。しかし、小生運転免許を持っていない。すると「じゃあ、送っていきましょうか」と言ってくれた。奈良交通バスの時刻変更では奈落の底に突き落とされた感があったが、捨てる神あれば拾う神あり、まるで神様が現われたようで、飛び上がって喜んだ。

女将さん運転の車でペンションを出発、一路道の駅吉野路上北山を目指す。国道169号線に出て、池原ダム湖に沿ってくねくねと走る。話題は1月末に発生したがけ崩れのことになる。奈良方面に抜ける道はこの169号線しかなく、まさに地元にとっては重要な生活路線。奈良の病院へ行くにもいったん尾鷲方面へ迂回しなければならず、4〜5時間もかかるそうだ。今は時間制で迂回路が出来ているが、それでも不便であることには変わりはなく、早めの復旧が望まれる。途中には小規模ながけ崩れでもあったのだろうか、片側交互通行区間もあり、思わず手に汗握る。

山間の小駅、吉野路上北山
山間の小駅、吉野路上北山
車は20分ほどで道の駅吉野路上北山に到着。奈良方面の迂回路は道の駅手前で右折しており、道の駅に立ち寄る車はない。山懐に抱かれた小駅といった風情の駅舎内は人影もなく、開店休業状態で駅長さんも手持ち無沙汰の様子だ。スタンプを捺していると、「どれだけ回った」と声をかけていただいた。上北山のスタンプを捺すと、残りはひとつのみ。「おっ、だいぶ回ったなぁ」と。だが、応募ハガキの確認印がひとつも捺されてないことに気づき、「捺しとこうか」と言って、「10駅」「30駅」「50駅」の確認欄にポンポンポンと確認印を捺してくれた。「これから吉野方面へ行くなら5時半が最後」と教えてくれたが、今までの経緯を話すとたいそう驚いた風で、どこかへ電話し、「奈良交通のバス時間変わったんか。いまお客さんに怒られとるが」と言っている。別に怒ってはいないが、こちらにも情報は届いていないようである。さて、女将さんに待っていただいているので、あまり長居も出来ず、夜食にと吉野名物葛餅を購入すると、「買うてくれるんか」とずいぶん喜ばれた。予定通りならば、温泉につかってのんびりできるところだが、止むを得まい。温泉は国道が復旧してバスが再開した時に堪能することとして、上北山を後にした。

ペンションまで戻ってきて、車を降りる際に「ガソリン代でも…」と申し出たが、「いりません」とビシッと言われた。ご厚意に感謝。時刻は午後4時過ぎで明るいが、遊びに行くにも周囲には何もない。せんなく、廊下に置いてある本など読みながら過ごす。午後5時ごろになって「お風呂の準備ができました」と伝えてくれたので、一番風呂を頂戴する。

夕食。おふくろの味。
夕食。おふくろの味。
午後6時過ぎに夕食の準備ができたとのことで、いそいそと食堂へ向かう。食堂の壁には大きなブラックバスの魚拓やこの宿に泊ってバス釣りを楽しんだ人の写真などが所狭しと貼られている。料理は豪華ではないが、おふくろの味といった風でとてもおいしい。ガソリン代のお礼にとお酒を何本か注文してお腹に納める。食後に上北山で買った葛餅を食べる。時刻はまだ夜の9時過ぎ。周囲は物音ひとつせず、静寂に包まれている。今日のせわしない1日を思い浮かべながら、いつしか眠りに落ちていった…。

明けて3月23日、昨夜は早く眠ったせいで、いつになく体がシャキッとしているようだ。女将さんに昨日のお礼を言い、消防署の前で下北山村バスを待つ。昨日の運転手にペンションながいに泊ると言うと、近くを走るので回ってもらうように言っておくとのことだった。7:25にバスがやってきて、昨日のルートを逆周りでたどって七色へ。今度は北山村バスで熊野市まで出る。熊野市からは経費節約のため、青春18きっぷを使い、延々と9時間かけて帰ることにした。澄み渡る青空と雄大な太平洋を仰ぎながら、長かったスタンプラリーの旅を振り返り、ひとり感慨にふけったのであった。

今回で94駅を完走、長いスタラリもいよいよ次回で最終回だ。(第31回・了)

第31日目行程表

2007年3月22日(木)

新長田(515)−[106C]新大阪(608/627)−[快速2929M]紀伊田辺(938/1000)−[スーパーくろしお1号]新宮(1151/1231)−[330C]熊野市(1300/1318)−[熊野市バス・尾川行]七色(1400/1405)−[下北山村バス・池原行]池原(1441/1500)−[Walk]ペンションながい(1515/1520)−[自家用車代用]道の駅吉野路上北山(1545/1600)−[自家用車代用]ペンションながい(1625)

2007年3月23日(金)

消防署前(725)−[下北山村バス・七色行]七色(807/818)−[北山村バス・熊野市駅行]熊野市(900/954)−[327C]新宮(1025/1101)−[2330M]紀伊田辺(1412/1423)−[2362M]御坊(1507/1526)−[372M]和歌山(1634/1636)−[紀州路快速4564H]大阪(1759/1805)−[快速811T]芦屋(1822/1824)−[4585C]新長田(1849)

注:ダイヤは2007年3月22〜23日現在のものです。お出かけの際には事前に関連機関にご確認ください。

データハウス

第31日目のデータ天候体調良好2007年3月22日
交通費\9,070訪問駅数1駅近畿達成率1.05%全国達成率0.12%
飲食代\1,980移動距離781.4km移動時間17.83h全行程時間22.57h
宿泊費\7,100平均速度43.8km/h表定速度34.6km/h駅滞在時間0.25h
入場料\0平均速度は移動にかかった速度、表定速度は乗継時間・駅滞在時間も含めた速度
遊興費\0歩数8,009歩歩行距離4.0km消費カロリー266kcal
土産物代\630温泉0ヶ所足湯0ヶ所ソフトクリーム0本
雑費\0費用合計\18,780エンゲル係数10.54%ソフトカロリー0kcal

総合のデータ晴れ男率58.06%訪問コスト\4,635/駅2007年3月22日現在
交通費\207,680訪問駅数94駅近畿達成率98.95%全国達成率11.33%
飲食代\94,940移動距離10,023.0km移動時間243.80h全行程時間411.67h
宿泊費\39,700平均速度41.1km/h表定速度24.3km/h駅滞在時間88.80h
入場料\8,360平均速度は移動にかかった速度、表定速度は乗継時間・駅滞在時間も含めた速度
遊興費\16,060歩数368,734歩歩行距離184.4km消費カロリー12,235kcal
土産物代\65,754温泉18ヶ所足湯4ヶ所ソフトクリーム27本
雑費\3,175費用合計\435,669エンゲル係数21.79%ソフトカロリー4,050kcal