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近畿「道の駅」ユーザーズくらぶ

道の駅レポート

さっさ〜の 2006近畿道の駅スタンプラリー奮闘記

第4回 宇陀路吉野路山あいの道の駅を探訪


山あいの里に異彩を放つ道の駅

2006年7月30日日曜日、奈良交通の夜行高速バスやまと路号五條行きは快調に名阪国道を快走中。昨日も東京で仕事があったので、出張帰りに奈良県の山深い道の駅を訪ねようと思う。空は薄い雲がかかっているが、雨の心配はなさそうで、梅雨もいつの間にか明けたようだ。今日こそ晴れ男ポイント獲得となりそうだ。近鉄大和高田駅には定刻より20分ほど早く到着。駅前で早くから開いていたミスドで朝食とする。大和高田7:46発の近鉄電車で三本松駅8:25着。山肌にへばりつくような場所にある三本松駅からだらだら坂を少し下り、「危険!足元注意」とかかれた急な階段をおりると「道の駅宇陀路室生」である。高低差はあるが、駅からは約2分の至近距離。

宇陀路室生のオブジェ
宇陀路室生のオブジェ
駅に着くとまず目につくのが入口付近に設置されたパチンコ玉の親分みたいな球体。銀色に輝く表面が周囲の景色を映し出している。また宇陀川沿いの駐車場には古い電信柱のような木柱がずらりと並んでいる。駅舎も前面ガラス張りで正面に向かって左側が高く、右側が低くなっている。なかなかアーティスティックな造りである。それもそのはず、銀色の球体や列柱群をしつらえたモニュメントは地元室生村出身の井上武吉という彫刻家がデザインされたそうだ。駅に設置された解説板によると、室生村(現宇陀市)は芸術文化と自然の調和を通して自然と人間が共生する理想郷=アルカディアを実現し、未来への文化遺産とすべく「むろおアートアルカディア計画」を進めているとのことで、ここ道の駅宇陀路室生はその出発点であり、シンボルであるとのこと。例の球体は「My Sky Hole地上への瞑想、室生」と名づけられており、ふるさと、室生の風景を映し出す装置であるとのこと。そう思ってみると、なるほど360度の景色が映し出されている。
”謎”のたんぽぽコーヒー
”謎”のたんぽぽコーヒー
駅舎内のレストランは元奈良ホテル出身の方が料理長をされており、コース料理が多数用意されているようで、時間があれば、こういう落ち着いたレストランで食事をするのもよかろう。9:00になり、道の駅開店。スタンプを捺すと、シンボルの球体がデザインされている。店内を散策。たんぽぽコーヒーという珍しいものがあったので、1本購入。たんぽぽの根のエキスを配合しているが、コーヒー成分は入っていないとのこと。じゃあコーヒーじゃないやん。色はコーヒーっぽいけど。味は沖縄で飲んださとうきびジュースをほうふつとさせる。なるほど、原料にはたんぽぽの根以外に黒砂糖も入っていて、刺激的ではなく、なんとなく落ち着く甘さである。たんぽぽコーヒーを飲んでほーっと一息つき、夜行の疲れをいくぶん癒すことができた。

かぎろひの里の道の駅

宇陀路大宇陀。右端はバス。
宇陀路大宇陀。右端はバス。

室生の次は大宇陀へ向かう。近鉄電車で榛原まで行き、奈良交通バスに乗り換え。20分ほどで道の駅宇陀路大宇陀。なんとバスは道の駅の軒下に止まる。道の駅が終点という路線バスは日本全国にいくつかあるが、ふつうは遠慮がちに駐車場の隅っこなどに止まる。軒下にで〜んと停車する例は記憶にない。大宇陀は旧伊勢街道沿いの城下町や宿場町として栄えた町で、古くは阿騎野路とも呼ばれ、伊勢や吉野の産品を奈良、京都に運ぶ中継点として栄えたとのこと。それをイメージしてか、外観は旧宿場風の造り。駅舎内には観光案内や待合施設も充実しており、レンタサイクルの貸し出しもあって、阿騎野路の観光拠点となっているようだ。

大宇陀名物ブルーベリーソフト
大宇陀名物ブルーベリーソフト
地元大宇陀産のブルーベリーを使用したブルーベリーソフトクリームがあったので、迷わずいただく。ブルーベリーの実をひとつ付けてくれた。来駅記念にと大宇陀の手ぬぐいを購入。道の駅近く、宇陀川沿いに広がる宇陀松山の町並みがデザインされている。かぎろひの里と枕詞が付いていて、ここ大宇陀は明け方の景色が美しいらしい。「かぎろひ」は東の方角に見える明け方の光のことで、その昔、柿本人麻呂がこの地に訪れた際、「ひむがしの野にかぎろひの立つ見えてかえり見すれば月かたぶきぬ」と詠んだとのことで、近くのかぎろひの丘に歌碑が立っているらしい。時間があればレンタサイクルで宿場町なぞ散策したいところだが、先を急ぐ旅でもあり、大宇陀観光は次回のお楽しみにとっておくこととしよう。

星に手が届きそうな道の駅

駅前からバスに乗り、榛原駅まで戻り、近鉄電車で桜井へ。ここでJR桜井線に乗り換え。高田から和歌山線に乗り入れて五条駅へ向かう。途中、吉野口を過ぎて北宇智駅着。なんてことはない田舎の小駅だが、この駅は関西唯一のスイッチバック駅となっている。電車は駅に到着すると、運転士が反対側の運転台へ行き、今まで来た方向とは反対向きに出発する。事情を知らないと乗る列車を間違えたかと思うかもしれない。そして引込み線に入っていったん停車。今度は運転士が元の運転台へ戻り、再び元の方向に進む。スイッチバックは列車が急な勾配を登る際に一気には登れないので、ジグザグに線路を敷いてポイントを切り替えながら登る線路のこと。また勾配の途中に駅を作る場合などもスイッチバックとなる場合がある。最近は列車の性能も向上したのでスイッチバックも解消されつつあるが、まだ全国にいくつか残っている。この北宇智駅はそんなに勾配がきついとは思わないが、電化されてもスイッチバックは残った。五条駅には12:04着。ここから奈良交通バスに乗り換えて吉野路の道の駅へ。新宮行きの特急バスは五条の市街地を抜け、吉野川の支流の丹生川に沿って国道168号を進む。途中、建設中とおぼしきコンクリート橋がちらちらと見える。これは旧国鉄が奈良県の五条から和歌山県の新宮まで建設する予定だった五新線の線路跡である。といっても、線路は敷かれることなく、工事も1982年にはストップし、現在はその「線路跡」はバス専用道として使用されている。しかし新宮行きのバスは専用道を通らず国道168号を進み、城戸を過ぎるとカーブを繰り返し、徐々に高度を上げていく。

街中に姿を現す五新線高架橋
街中に姿を現す五新線高架橋
今にも列車が走りそう
今にも列車が走りそう
天辻峠をトンネルで越えて「星のくに」というバス停で下車。ここが道の駅吉野路大塔の最寄バス停である。星のくにという名称のごとく、一帯が大塔コスミックパークとして整備され、プラネタリウムをはじめ、ロッジ、郷土館と道の駅が設置されている。
円盤状の吉野路大塔
円盤状の吉野路大塔
この道の駅は一風変わった造りで、外見はUFOみたいな円盤状、物産館やレストランは2階にあり、これまた円盤を組み合わせたような階段を上っていく。スタンプを捺してレストランで昼食。吉野路定食というメニューがあったので注文してみるとサバの煮付けであった。吉野路とサバは何か関係があるのかな?食事後、まだ時間があったので、ロッジ星のくにの中にある温泉に入ることにした。坂道を5分ほど上ると大塔温泉「星乃湯」。温泉だけの人は土・日・祝日しか利用できない。さほど大きくはない湯舟だが、ヒグラシの声を聞きながらつかっていると都会の喧騒を忘れさせてくれる。この温泉は国土交通省の道の駅HPでは温泉のある道の駅としては案内されていない。土・日・祝日しか利用できないからだろうか。もっとゆっくりしたいところだが、バスの時刻が迫ってきたので温泉を後にし、先ほど上ってきた坂道を下る。坂の途中には宿泊施設のバンガローが数棟建てられているが、それぞれに星をじっくり眺めるためにドームが設置されている。のどが渇いたので売店でミネラルウォーターを購入。その名も天の川。何から何まで演出が行き届いており、まさに星に手が届きそうな、そんなイメージを感じさせるコスミックパークである。

山間の秘境に憩う道の駅

星のくにから湯の峰温泉行きのバスに乗り、次の目的地、十津川郷を目指す。道はますます険しくなり、ヘアピンカーブやアップダウンの連続。ホントにこんなところに鉄道を通すつもりだったのかと思う。がけ崩れの後も随所にあり、今日は天気でよかった。大雨が降ると通行止めになるらしい。40分ほど走ると前方に十津川にかかる吊り橋が見えてくる。これが有名な谷瀬(たにぜ)の吊り橋で、長さ297.7メートル、川からの高さ54メートルは日本一と言われている。

谷瀬の吊り橋
谷瀬の吊り橋
吊り橋の周辺は上野地という集落で、バスはここで15分ほど休憩する。その時間を利用して吊り橋体験。「危険ですので一度に20人以上は渡れません」と横断幕が下げられており、橋の入口には係員も配置されている。が、あんまり厳密にカウントしているふうではなさそう。観光客に混じって橋を渡る。ギシギシと不気味な音を立てて揺れるので、どうしてもへっぴり腰になってしまう。下を見るとはるか眼下に十津川の河原が見え、薄い木の板を張り合わせただけのような歩道を歩いていると踏み抜いてしまうのではないかとぞっとする。橋の対岸がはるかかなたにあるように見える。普通に歩けば2〜3分の距離だろうが倍以上の時間がかかりそうなので、バスに乗り遅れてもよくないと都合のよい言い訳を作って、橋の中間ぐらいでUターン。
下を見ると…ちょっとコワ
下を見ると…ちょっとコワ
なんともヘタレな吊り橋体験となってしまった。この谷瀬の吊り橋がある上野地はすでに十津川村で、日本で一番面積が広い村に入っているわけだ。ちなみに、鉄道ファンならよくご存知の北海道を走る札沼線の現在の終点、新十津川は、その昔、十津川の大水害で被災した人々が新天地を求めて北海道に移り住んだことから名付けられたということだ。ミーハーな私なぞは西村京太郎のトラベルミステリーを思い出してしまうが…。バスに戻り、出発。「吊り橋は渡ってみましたか?」と聞く運転手に「ええまぁ」と切れの悪い返事を返す。道はますます狭隘になり、対向車との行き違いも一苦労する。マナーの悪いドライバーの無謀駐車などに辟易しながら走ること40分ほどで、十津川村役場前到着。ここから歩いてすぐのところに道の駅十津川郷がある。運転手にさよならと手を振りながら道の駅へ。駅舎自体は飾り気がないが、入口に備えられた足湯が目を引く。
十津川郷の足湯
十津川郷の足湯
この足湯は湯泉地(とうせんじ)温泉の湯を引いた源泉かけ流しの贅沢な足湯で、けっこう熱い。十津川村には湯泉地の他に上湯温泉、十津川温泉といった温泉郷があり、どれも源泉かけ流しの「ほんものの温泉」が売りのようである。湯泉地はその中でももっとも歴史が古く、宝徳2年(1450年)に湧出したとされている。泉質は単純硫黄泉で温度は60℃、確かに足を浸していると硫黄の匂いが漂ってくる。熱いのを我慢して足を浸していると、昨日からの長旅の疲れも癒されそうである。道の駅の2階はそば打ち体験もできる「そば処・行仙」、地下1階には伝統工芸品を展示した「むかし館」があり、見た目に反して意外と充実しているが、午後4時を過ぎた頃にはどちらも営業終了していた。湯上りに姉妹都市となっている北海道新十津川町産のメロンアイスバーをいただく。十津川村のパンフレットに「ゆったりくつろぎ、自然に帰る、ほっとする、心のふるさと」と書かれており、たしかにそんな印象を感じさせる十津川郷である。役場前から最終の五條行きバスに乗れば運賃も2400円、運賃表の表示欄が100番まであった。(第4回・了)

第4日目行程表

2006年7月30日(日)

大和高田(720/746)−[近鉄準急645]三本松(825/827)−[Walk]道の駅宇陀路室生(829/910)−[Walk]三本松(912/915)−[近鉄急826]榛原(924/933)−[奈良交通バス・大宇陀行]大宇陀(道の駅宇陀路大宇陀)(953/1018)−[奈良交通バス・榛原駅行]榛原(1037/1044)−[近鉄急1022]桜井(1053/1109)−[539T]五条(1204/1212)−[奈良交通バス・【特急】新宮駅行]星のくに(1300/1305)−[Walk]道の駅吉野路大塔(1308/1350)−[Walk]星のくに(1353/1357)−[奈良交通バス・湯の峰温泉行]十津川村役場前(1539/1545)−[Walk]道の駅十津川郷(1548/1607)−[Walk]十津川村役場前(1610/1613)−[奈良交通バス・五條BC行]五条(1843/1852)−[472T]高田(1936/1939)−[2458M]王寺(1955/1956)−[区快473K]天王寺(2015/2019)−[環1664]大阪(2040/2045)−[新快速3305M]神戸(2109/2113)−[4577B]新長田(2118)

注:ダイヤは2006年7月17日現在のものです。お出かけの際には事前に関連機関にご確認ください。

データハウス

第4日目のデータ天候体調良好2006年7月30日
交通費\9,050訪問駅数4駅近畿達成率4.21%全国達成率0.48%
飲食代\2,150移動距離343.3km移動時間10.18h全行程時間13.53h
宿泊費\0平均速度33.7km/h表定速度25.4km/h駅滞在時間2.25h
入場料\500平均速度は移動にかかった速度、表定速度は乗継時間・駅滞在時間も含めた速度
遊興費\0歩数10,372歩歩行距離5.2km消費カロリー344kcal
土産物代\5,200温泉1ヶ所足湯1ヶ所ソフトクリーム1本
雑費\0費用合計\11,700エンゲル係数18.38%ソフトカロリー150kcal

総合のデータ晴れ男率25.00%駅滞在比率22.51%2006年7月30日現在
交通費\31,940訪問駅数15駅近畿達成率15.79%全国達成率1.81%
飲食代\9,750移動距離1,350.0km移動時間35.28h全行程時間54.78h
宿泊費\0平均速度38.3km/h表定速度24.6km/h駅滞在時間12.33h
入場料\2,450平均速度は移動にかかった速度、表定速度は乗継時間・駅滞在時間も含めた速度
遊興費\0歩数55,239歩歩行距離27.6km消費カロリー1,833kcal
土産物代\8,256温泉2ヶ所足湯2ヶ所ソフトクリーム4本
雑費\509費用合計\52,905エンゲル係数18.43%ソフトカロリー600kcal